ブログ・お知らせNEWS


12月8日
この日は、いろいろなことを考える。
20年前に小さなデイを始めた頃、
まだ戦争を体験した男性が多くいた。
戦争は、ご利用者一人ひとりに深い影を落とし、
トラウマとなって残っていた。
戦争の話を勢いよく繰り返し語る人。
時折、ぼついぽつりと話す人。
段ボールにクレヨンで戦争の絵を描き続けた人。
何も語らず、口を閉ざし続けた人。
あの頃、小さなデイには、戦争の話が日常にあった。
12月になると、決まって繰り返される話がある。
12月8日、真珠湾攻撃の日のことだ。
山本五十六、南雲中将、旗艦・赤城、
「ニイタカヤマノボレ ひとふたまるはち」という暗号、
「トラ・トラ・トラ」の意味。
まるでその場にいたかのように語るご利用者の話を、
何度も聞いた。
けれど今となっては、
もっとたくさん聞いておけばよかったという後悔が
真珠湾攻撃の思い出の終着点にある。
1980年。たしか大学3回生の冬。
街はいつものように、クリスマス一色に変わっていた。
12月8日。
あのジョン・レノンが、
自宅のダコタ・ハウスの前で銃撃された。
世界は一瞬で変わった。
ジングルベルは「イマジン」に変わり、
サンタクロースは小さくなり、
街には「ダブル・ファンタジー」のLPジャケットが並んだ。
ただ「有名になりたい」という理由で命を奪った犯人を憎み、
本来ならまだ咲き誇ったであろう才能を、
世界中が惜しんだ。
戦争が始まった日。
才能が奪われた日。
12月8日は、
思い出がぐるぐると巡る日だ。
![]()