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「処遇改善加算の歴史とゆくえ」   よっしいブログ

「処遇改善加算の歴史とゆくえ」

 

うちの事業所は、比較的時給が高い。

泊まりのないデイサービスで、給与が高いと、

「ブラックなのでは?」と想像されることがある。

—そうではない。そうではないのだ。—

ただ、国の制度に合わせて、

山のような仕組みや資料を作り続けてきただけなのである。

 

 

処遇改善加算は、平成21年4月の交付金制度から始まった。

「介護職員処遇改善交付金」

国が介護職員の賃金改善のため、

交付金(+3%)を支給するという制度だった。

もちろん、ただでもらえる訳ではない。

要件として、

「職員の資質向上」「雇用管理の改善」「キャリアアップの仕組みづくり」

といった、職場環境全体の底上げを求められた。

「キャリアパス要件」などという

初めて聞く言葉に、おろおろしたのを覚えている。

 

平成21年度補正予算では、

「月額15,000円の賃金改善」が行われた。

厚労省も、キャリアパス要件という言葉が理解されていないことに気づいたのか、

「キャリアパスってこういうものです」と例を示してきた。

しかし見て思った。

「これって、社会福祉法人みたいな大きい事業所しかできへんやん」

 

平成24年4月

処遇改善は「処遇改善加算」として

介護報酬に組み込まれる。

ここからご利用者の負担が始まった。

給料を上げるには、

事業所が加算を取らなければならない。

キャリアパス要件等に適合するかどうかで加算率が3つに分かれた。

従業員が12~3名の事業所で、

「職位・職責やそれに応じた賃金体系」を作れと言われても…。

半ば切れ気味になりながら、

処遇改善加算(イ)1.71%を取得した。

 

平成27年4月

制度はそろそろややこしくなる。

【キャリアパス要件Ⅰ】【キャリアパス要件Ⅱ】【職場環境等要件】を

満たすかどうかで、

【加算Ⅰ】~【加算Ⅳ】に分けられた。

うちは就業規則まではととのえたものの、

まだ足りず、加算Ⅱ(2.2%)。

加算Ⅰは4%。悔しかった。

 

平成28年4月

職位・職責に応じた任用と賃金体系を整え、

就業規則も見直し、

ようやく【加算Ⅰ】(4%)を取得。

 

平成29年4月

加算は、Ⅰ~Ⅴの5段階。

キャリアパス要件はⅠ~Ⅲ。

【加算Ⅰ】(5.9%)を取得。

 

令和元年10月

年度途中から、さらに

「特定処遇改善加算」という、

超ややこしい制度が追加された。

職員を【技能のある介護福祉士】【その他の介護職員】【その他の介護従事者】の3つに分け、

配分割合は、1:0.5:0.25

…訳が分からない。

それでも分からんなりに理解する。

【処遇改善加算】+【特定処遇改善加算Ⅰ】で

7.1%の加算。

 

令和4年10月、

岸田政権の肝いりで、

「介護職員等ベースアップ等支援加算」が始まる。

1.1%が上乗せされ、合計8.2%。

しかし実績報告書作成時では泣かされた。

【処遇改善加算】【特定処遇改善加算】【ベースアップ等加算】

この3つをそれぞれ計算し、

一つの報告書にまとめる。

煩雑すぎて、凡人の自分には

「どうにか欄を埋める」のが精一杯だった。

 

令和6年、不評だった3本建てが1本化される。

しかし、すぐに移行できない事業所への配慮で、

なんと、18区分になっていた。

【加算Ⅰ】9.2%。

 

そして、令和7年12月

補正予算から満額で19,000円の支援が決まった。

スタッフには12月から支払っているが、

入金はいつになるやら…

 

こうして、厚労省の作る仕組みを

足りない頭で必死に理解し、

コツコツと加算を積み上げ、

スタッフの給与に還元してきた。

 

19年前、時給830円だったのが、

今は1,500円。

最低賃金がどんどん上がる中で、

零細企業の生き残る道は一つ。

このややこしい制度に、

必死でくらいついて行くことだ。

 

やる気に燃える人のイラスト(女性会社員)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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