よっしいブログ  「徘徊」

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「徘徊」

 

徘徊という言葉を聞くだろうか。

徘徊という言葉を使うだろうか。

 

広辞苑によると

徘徊とは「どこともなく歩きまわること。ぶらつくこと」

 

「徘徊する人」と言えば、

俳句を練りながら川沿いを歩いている人。

将棋の棋譜を繰りながら歩いている棋士。

意中の人に好きだと言われて夢見心地で街を歩いている人。

獲物はいないかと町をうろつくスリ。

ウインドショッピングをしている主婦。

大きなクレームを抱え、呆然と歩いている会社員。

酔っぱらってふらふら歩く大人。

日向ぼっこがてら町を歩いている高齢者。

なにか面白いことがないかと夜の繁華街を彷徨っている中高生。

 

結構、徘徊している人は多い。

認知症で、訳が分からず歩いている高齢者より、実際は多くの人が徘徊している。

私も、旅行での町歩きが趣味なので、旅先ではせっせと徘徊している。

ぶらぶらしている人は多いのに、「徘徊中高生」とか「徘徊会社員」とは言わない。

認知症の高齢者をマスコミや世間では「徘徊老人」と呼んでいる。

ネガティブなイメージが付きまとう。

 

「徘徊」という言葉の意味は、物思いにふけって歩く、彷徨うこと。

認知症の症状に貼るレッテルにしてほしくない。