よっしいブログ
「花火」
8月1日と言えば、PLの花火だった。
PLの花火は、私が生まれる前の1953年から行われており、2019年まで続いた。
人出は約25万人ともいわれ、10万発の花火があげられた。
なんと言っても圧巻は、最後の「超大型スターマイン」。
南河内一面に花火の音が、地を揺らすように轟き、昼のように明るくなった。
8000発が一気に打ち上げられる様は、大人が見てもため息の出るものだった。
子供のころは、富田林の公団に住んでいたので、毎年楽しみにしていた。
夕食を食べ、風呂に入り、7時台のアニメを見た後出かけていた。
あの頃は、クーラーなんかなかったな。
子供が出来てからは、電車に乗り、子供たちとワクワクしながら見に行ったものだ。
8月1日は、死んだ母の誕生日でもある。
毎年、「お母さんの誕生日のお祝いやね」と言っていたのを思い出す。
そんな夏の風物詩も2020年より中止になっている。
もう、復活はないだろう。
2024年8月1日、
大阪狭山市の狭山池で、「桜祭りサマーブロッサムナイトin狭山池2024」が開催された。
8時から30分間、花火が上がった。
懐かしい響きを耳にし、母親の写真に「花火あがってるね」とつぶやいた。
隣町なので見えるかと2階にあがると、端っこが見えた。
走馬灯のように、PL花火の思い出が巡り、
子供になったり、母親になったり。
音と端っこだけでも、充分楽しめた。
暑さの折、多くの人が集まるのは如何なものかという意見もある。
秋の花火なんていうのもいいかもしれない。
肝心なのは、夜空を見上げて、体中で花火を感じること。
仲間がいれば、ひと時一緒に染み込むような時間を過ごす。
思い出のかけらを、心の引き出しに入れたら、
何年たっても、「ドーン!!」という響きと共に、おもちゃ箱のように記憶が弾け出す。
日本の花火って乙なもんだ。
「くらがりの 天地にひびく 花火かな」 正岡子規