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「お買い物リハビリーBene-について」
2年前、「お買い物リハビリーBene-」を始めた。
大阪府河内長野市は、平地が2割しかなく、住宅地は山を開発した所にあり、坂道だらけの町である。
高齢化率は35.8%と高い。
買物に行くのも車利用が主で、車に乗れない単身高齢者は苦労している。
要支援者を対象に車で送り迎えし、スーパーのテナントを借りて、
体操し、買物し、お喋りする。
そんな元気の素になるようなデイサービスを作った。
Beneがうまくいって、他のデイが真似してくれて、
河内長野市に4店舗ほど出来たら、町のインフラになると夢見ていた。
丸2年が近づいてもずっと赤字が続いている。
社会貢献になると考えた事業なので2年頑張ってみたが、撤退を決めた。
反省する点はあるものの、スキームとしては間違っていなかったと思う。
ただ、「足が弱って買物にいけない」という高齢者に
「では、リハビリデイに行って足を鍛えて買物にいけるようにしましょう」とプランが立つ。
画一的な考えが漫然と続く以上、勝ち目はない。
高齢者は、自分で買物に行って、自分で選んで買いたいはずだ。
今、テレビで見たアレを買って食べたいという心の動きの実現が、生きているということだ。
今、買物に行きたいのだ。うまく歩けるようになってからではない。
明日は転んで、入院するかもしれない。
だから、「買物をして元気になろう!」だったのだ。
だが、諦めた訳ではない。
今ではなかったのだ。
どんどん高齢者が増え続けるこの街に
みんなが自分で買物できる未来がありますように。